コロナウイルスで八戸の夜は静かになった。
金曜、土曜の夜は、いつもなら人でいっぱい。
みろく横丁はすれ違うのに苦労することもあるほどで、活気があふれていた。
今は歩く人の姿を見つけるのも難しい。
通りから店をのぞいてみても、客はほとんどいない。
飲食店は比較的大規模な企業が経営するチェーンと、それ以外の小規模店に分かれる。
小規模店は、個人事業主か小規模法人が経営していることがほとんど。
チェーンと小規模店が一番違う点は資本力だ。
大規模法人は小規模店に比べると内部留保も潤沢にある。
小規模店、特に個人経営の店の赤字は、家庭の貯金が減ることと同じだ。
サラリーマンに例えると、「赤字」は給料がないだけでなく、さらにお金を取られてしまう。
そのうえ、生活費もかかる。
一生懸命働いた結果、貯金が減るんですよ?
やっていられない。
いま、夜の灯が消えてしまった。
休んでいる店も多い。
間違いなく売上は大幅にダウンしている。
売上がなくなっても、家賃や従業員の給料を払わなくてはならない。
ほとんどの店が赤字になってしまうだろう。
あの店も、この店も、いつなくなってもおかしくない。
18歳で上京し、20年たって帰ってきた。
高校生で見ていた「マチ」はなんか飲み屋がたくさんあるなぁ、大人は飲むのが好きだなぁ、程度の印象だった。
戻ってきて、あちこちのお店に行くようになって、あのころの大人の気持ちがわかった。
小さくていい店は、店主の想いがつまっている。
メニューも内装も食器も、「喜んでもらえる店にしよう」と考えに考えて決めている。
そんな店は入るだけで楽しい。
自分もこれからラーメン屋を開こうと思っているからよくわかる。
マチにあるたくさんの飲食店は、八戸を作ってきた大切な財産だ。
そのほとんどが存続の危機に瀕している。
なんとかしたい。
消費者としてできることは、店でお金を使うことだ。
前置きが長くなりました。
このピンチに、たくさんの店がテイクアウトにチャレンジしています。
伝えたいことは一つだけ。
自粛中は家飲みを楽しみませんか?
子供連れでは行きにくいフレンチやイタリアンの名店も、テイクアウトなら家で料理を味わえます。
まず頼んだのは人気フレンチレストラン「農風kitchen yui」のテイクアウト。
ピクルスもテリーヌも当然だけどプロの味です。
夫婦で一番気に入ったのはパテ。
豚のうまみが濃厚で赤ワインに合う。
一本あっさり飲み切りました。
パテとピクルス、テリーヌとエスカベッシュ(魚の南蛮漬け?みたいなやつ)を頼んで、お会計は2000円。
とてもリーズナブル!
続いて注文したのはたぬき小路の名店「origo」のデリバリー。
なんと自宅まで届けてくれます。
牛ホホ肉の赤ワイン煮、前菜の盛り合わせなどをオーダー。
デザートのカヌレがモチモチでとてもおいしかった!
用意したワインと一緒に夫婦でディナーを楽しめました。
どちらも、当たり前だけどスーパーでは買えないレベル。
特に、おいしい店は野菜の仕上げが違う気がする。
火加減が完璧で、ソースやスパイスでうまみを最大限引き出している印象です。
飲み会はできなくなったけど、おいしいお酒とテイクアウトで家飲みが充実できます。
自分たちが運営を手伝っている八戸ワイナリー直営のワインショップ「VIN+」では、近隣レストランのおつまみ販売を始めました。
ソムリエおすすめのワインと組み合わせて家飲みセットがそろう「エンジョイ アペロ!」が好評です。
お店は月曜~土曜の15~20時までで、「エンジョイ アペロ!」は毎週金曜と土曜に開催しています。
IT業界関係者有志が作成した「八戸テイクアウト」も始まりました。
テイクアウトできる店がまとまっていて便利。
参加店も追加される予定のようです。
「農風kitchen yui」のオーナーシェフ・根市さんに話を聞いたところ、売上は大幅に落ち込んでいて、このままの状況が続くと存続も危ぶまれるそう。
いつまでも自粛が続くとは思いたくないですが、少しでも支えられるよう、家飲みを盛んにしていこうと思いました。
結構テイクアウトの張り紙ありますね。
この記事に刺激されたので、早速今夜テイクアウト行ってみまーす‼︎
ヤギ兄さん
ありがとうございます!ぜひぜひテイクアウトを盛り上げていきましょう~