八戸市の中心街、六日町に建ついわとくパルコビル。新館1F奥にある 「イマココカフェ」をご存知ですか?
こちらが店内入口。地元の有名な彫刻家による巨大な木彫りウサギのオブジェが目印です。
そしてこのカフェの魅力といえば、毎日メイン・副菜・サラダ・スープ・デザートが変わるという「日替わりランチ」
目にも鮮やかな美味しい日替わりランチがドリンク込みで800円から楽しめてしまうのです。
今日のお話は、このお店の店長、小泉由枝さん。
由枝さんがこのお店の店長になるまでのストーリーをお楽しみください!
このお店の店長になるまではどんなことをしていたのですか?
八戸で調理師専門学校を卒業したあと、お台場にあるカフェで1年店長をしました。当時は「とにかくカフェで働きたい!」という想いで就職しました。1年ほど働くと、もっと料理がしたい!という気持ちがウズウズ。そんな時、お客様から「あなた、ディズニーのレストランを受けてみたら?」と、アドバイスをもらったんです。
それまでディズニーのレストランで働くことは全く考えて無かったんですか?
考えてませんでした!でも、お客様に背中を押されて園内のキャストと同じ系列のホテルの2か所に応募してみたんです。そしたらどちらも合格しました。その後、「あなたのキャラクターなら人前に出る仕事の方が向いているのでは?」と園内のキャストを勧められたのですが、私は「どうしても調理師として働きたい!」という想いがあったので、園内のキャストの方をお断りし、ホテルのコックとして採用されることになりました。
たしかに、明るく元気な由枝さん。ディズニーランドのキャストにぴったりですね。でも、調理がしたい!という希望が叶ってよかった。コックとしてはどんな仕事をしていたのですか?
ブッフェ料理や、毎月テーマごとにメニューが変わるランチ、結婚式などの婚礼料理、ホテル全体の肉や魚を仕込む部署等を経験しました。この時期に様々な分野の料理に挑戦できたことが、 今の「日替わりランチ」に活きています
ディズニーではアルバイトから正社員になったと聞きました。どんな経緯があったんですか?
最初はアルバイトからスタートしたのですが、1年後には上司から「君は将来何をしたいの?」と問われ、契約社員試験を受けることを勧められました。この試験は当時200人受けて1人受かるか受からないか、といった狭き門だったので、積極的に受けようとは思えませんでした。しかし、上司があまりにも強く勧めてくるので「受けてダメなら上司もあきらめるだろう」と考え、受験したところ・・・1発合格してしまったんです(笑)。
半年後には社員試験も一発合格し、晴れて正社員として働くことになりました。ちなみに、八戸出身の社員は私が初めてだったそうです。
由枝さんのキャリアには、必ず背中を押してくる誰か、がいますね。充実した日々だったようですが、どうして八戸に戻ってきたんですか?
東日本大震災がきっかけです。あの日は、とても忙しかったことを覚えています。そんな中、地震が起きました。震源が東北だということが分かり、「実家は大丈夫か?」と周りのスタッフや先輩たちが声をかけてくれました。私も故郷が津波に襲われるニュース映像を見て、実家の両親が心配になりました。「実家に帰りたい!」混乱の中でしたが、夜行バスを探してなんとか八戸に帰ることが出来ました。そのバスに揺られながら、「八戸は東京から普段なら新幹線で3時間あれば着くのに、実はこんなにも遠くて離れた場所だったんだ…」と実感しました。郷愁にかられただけではなく、当時母の具合が悪かったことも重なりました。これまで進路については何も口出ししなかった母が初めて「八戸に帰って来られないか?」と言ってきたのです。その言葉もあり、八戸に戻る決心をしました。
八戸に戻ってきてからは?
ホテルでコックをしたり、スターバックスコーヒーでバリスタをしたりと、引き続き料理やカフェに関わる仕事をしていました。
イマココカフェの店長になったきっかけは何だったんですか?
実は私、この店の常連客だったんです。ある日、ものすごくお店が混んでいることがあって、思わず片付けや配膳等を手伝いました。そのあと、当時の店長からすぐに連絡が来て「店長をやらないか?」と言われました。実は、当時の店長が辞めることが決まっていたのです。
何と‥‥。それで、やることにしたんですか?
いえ、1度は断ろうと思っていました。お客さんとしてこの店が好きだったので、自分でやろうなんて発想は全くなかったんです。でも「この店をなくしたくない」という気持ちは私も同じでした。最終的には、店長から「店を自分の好きなようにしていい。メニューも、営業時間も、名前すら変えていい。あなたのお店にしてほしい」と言われて。断る理由がありませんでした。
いつか自分の店をもちたいというのは、ずっと思っていたことだったんですか?
頭のどこかにはありました。でも、ずっと先、例えば子どもを産んで、手が離れてからかな・・・位遠い未来の目標でした。
今回もまた、「人との出会い」によって由枝さんの夢が一歩実現に近づいたんですね!
そうなんです。実はこのカフェ、人と人を結びつけるというか、なにか縁を運んでくる場所だと感じます。カフェで出会ったお客様同士が仲良くなったり、ある人の話をしているとちょうど本人が顔を出したり、といったことが本当によく起こるんですよね。「〇〇さんから聞いて遊びにきました」と、口コミがきっかけで来店するお客さんも多いんです。「人同士がつながるカフェ」であること、それが本当に嬉しいんです。
と、ここまで由枝さんの話が続きましたが、お店のこともご紹介させてください!
冒頭にお伝えした「日替わりランチ」は日・月曜の定休日以外は毎日提供!
メニューは和洋中・エスニックなど幅広く、由枝さんが旅行先で食べたタイ料理の「プーパッポンカリー(ワタリガニと卵のカレー)をアレンジしてメニューにした日もあった。
「自分が食べたい!」、「スタッフが食べたい!」、「お客さんが食べたい!」という誰かの「食べたい!」に突き動かされてメニューを考えているという。
気になるランチの内容は毎日インスタグラムで発表される。これを見て遠方から来店するお客様も多いとのこと。ランチに行けない日も、「今日のメニューは何かな?」と見ているだけでワクワクするし、家庭の献立作りのヒントにもなりそうだ。ぜひフォローしてほしい!
アカウント名は▶imakoko.cafe.me_me
店内の雰囲気はこんな感じ。レトロなライトやソファーはこれまでのお店のものを活かしつつ、小物などの装飾は由枝さんが自ら行っている。幅広い年齢層から愛される雰囲気が漂っている。
それに加えて、店内はWiFi&コンセントも完備。
ちょっと仕事しよう、という人も、ケータイを充電しつつ休みたい、という人も嬉しいサービスだ。
食事だけでなく、ドリンクやケーキ等のカフェメニューも充実。サイフォンで淹れたコ ーヒー、自家製ジンジャエール、由枝さんの実家で採れたアカシアのはちみつに合うようにブレンドされたオリジナルハーブティーも人気だ。
食事が美味しくて、
ドリンクも豊富な種類から選べて、
居心地よい雰囲気で、
WiFiも飛んでいるし電源もある。
そして何より由枝さんの明るいキャラクターがあって、
これ以上何を望もう。
八戸の街で、疲れたとき・おなかがすいたとき・人との温かいふれあいで元気をもらいたいときにはぜひ「イマココカフェ」をフラっと訪れてほしい。
住所:八戸市六日町10 いわとくパルコ新館1階
電話番号:0178-20-0661(ランチ予約、テイクアウトもOK!)
営業時間:10:00~16:30(16:00ラストオーダー)※ランチは11:30~無くなり次第終了。
インスタグラムアカウント名:imakoko.cafe.me_me
コメントを残す