世界で初めてドローンで農薬散布をした男。

時に視点の変化は世界を変えてくれる。

丸だと思っていたものが別の形だったり、平面だと思っていたものがある地点からみると別の意味を持っていたりする。

気がついた瞬間には、トリックアートのように、頭の中に新しい世界が拓けてくるのだ。

つまりは、新しい視点で物を見るということは、新しい価値観が瞬時に生まれてくるということだと思う。

だからこそ、今の時代は一枚の画がもつ力が最大限に高まっているのではないだろうか。

今回は、空撮や映像制作を行う八戸在住のメディアクリエイター

Blue Eight Production  代表 奥山功太氏のリアルストーリー

みなさんは6月18日のデーリー東北新聞掲載のこの記事を覚えているだろうか。

そう。東北映像フェスティバル2019 映像コンテストにて、Blue Eight Productionの奥山氏がCM・キャンペーン部門にて大賞を受賞したのだ。んー、素晴らしい!

 

 

 

 

 

そんな奥山氏のストーリーに興味を持ち、夕暮れのスタバに来ていただいた。

「若いころから、色々な仕事をしてまして。

アパレルとか、警備員、パチンコ屋。整備士もやったかな。

そしたら、うちのじいさんがだんだんと足腰が弱くなってきて、

10年前くらいに引き継ぎとして実家の洋野町で農業と林業を始めたんですよ。

 

んで、始めたんですが、農業の知識もないし、運任せの農業になってしまっていて。

それで、どうしたら楽して農業できるか考えた結果、

ラジコンヘリで農薬散布を始めたんですよ。

これが原点ですね。」

 

??まったく話の流れが読めない。。

すっかり映像畑の専門学校なんかを卒業したのかと思っていた。

 

それで、そのまま他の農家にも農薬の販売と散布を1〜2年してて、

そこから趣味でラジコンヘリにカメラを付けたりなんてして、研究してました。

それでそのあと、GPSと自律安定が付いたドローンの原型モデルを手に入れまして。

ラジコンヘリよりずっと安定してて、楽なんですよ。

これで農薬散布したら楽なんじゃないか、と思いついて。

ラジコン用の農薬散布ユニットを加工してドローンに付けて、

農薬散布をまだやってました。

実は僕、世界で初めてドローンで農薬散布をしたんですよ。

映像で証拠も残ってますから。」

 

なんて末代まで自慢できそうな称号。

うちの先祖は世界で初めてドローンで農薬散布したんだぜってカッコよすぎる。

 

「そして、5年くらい前に今のヒトデ型のドローンのファントムってモデルが出てきて、

これまでよりも安定していて、カメラも実用的になり始めていて、

これなら空撮を仕事にできるのではと思い、制作会社や広告代理店に片っ端からDMを送りました。」

 

その中でリアクションをくれたのはたった2社。

また、八戸花火大会を無料でいいから撮らせて欲しいと依頼し、プロモーションを行うなど苦しい時期だったらしい。

そして、空撮の仕事が増えるにつれ、二足のわらじで続けてきた農林業を辞め、

クリエイターとして空撮一本に絞り八戸に移住。

専念したことで品質が向上し、しづつ全国のネットワークに繋がり始める。

そして全国版のCMの仕事などが増え始めた。

 

「正直、全国区の仕事はギャラも良くて。

急に金回りが良くなってテングになって、クリエイターじゃなくなっていた。

そんな中、業界の先輩方に仕事は金じゃないということを教えてもらいました。」

 

そうして、仕事に対しての姿勢が変わり、しっかり向き合って仕事をしていく。

 

 

 

 

 

その結果が東北映像フェスティバル2019 映像コンテスト、CM・キャンペーン部門の大賞受賞につながったそう。

話を聞きながら感じたのは、奥山氏の成長や環境の変化に会わせて、思ってもみない方向に変化していくということだ。

視点が変化していくにつれて、農林業→農薬散布→空撮→映像制作と求めるものがどんどん変化している。

そして何よりも変化まったく恐れないストロングスタイル。普通は怖いものだと思う。

 

最後に受賞して変わったことを教えてください。

 

「受賞して自分の中の仕事のハードルが一つ上がり、産みの苦しみが強くなりました。

でも、先輩方から教えていただいた通り、仕事は金じゃない。

クリエイターとしてのプライドを持ってまっすぐに向き合って行きます。」

 

これからのBlue Eight Productionの変化に注目!

 

 

 

 

 

 

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